- HSPだからか、仕事が続かない
- どうやって仕事を選べばいいかわからない
- 「HSPの仕事○○選!」とか見てもピンとこない
- 自分一人で探す方法はないのかな?
今回は、こういった疑問にお答えします。
著者のぼくは、
現在はフリーランスですが、これまで10回以上の転職をしています。
経験した職種はざっとこんな感じ
- 工場
- 配達
- コンビニ
- 運送
- 介護
- 看護
2年以上続いたこともあれば、1カ月で辞めてしまったこともあります。
過去の自分に向けて伝えたい仕事の選び方を、
たくさんの転職経験をまじえて論理的にお話していきます。
HSPの仕事が続かない原因・対策については、こちらの記事をご覧ください↓
この記事の内容
HSPの仕事の選び方 何をするかは重要ではない
HSPが仕事を選ぶときに、最も大切なことは
「何を」するかではなく
「どんな人と」「どんなやり方で」仕事をするか、です。
なぜかというと、
事務、営業、接客、クリエイター
どんな職種の仕事をしても、始めてみると結局のところ、そのすべての要素をこなす必要が出てくるからです。
たとえば、
何かのお店で接客業をやっているとします。
自分のシフトの終わりには、その日の仕事の進捗や、売り上げの日報を作成するとします。
これはいわば、事務仕事です。
お店によっては手書きのポップを作ったりすることもあります。
これはちょっとしたクリエイター的な仕事です。
お客さんに商品を紹介したり、勧めたりすることもあります。
これはちょっとした営業活動です。
そして、ほとんどの職場では、スタッフ全員が外部からの電話対応をすることがあると思います。
このように、どんな職種であっても、大抵のことはやらさせる職場がほとんどなのです。
それを頭に入れて置かないと、仕事を始めてみてから
「こんなはずじゃなかった…」と幻滅することになります。
ぼく自身、運送業のときは、
運転そのものよりも、重たいものをトラックに積み込んだり、お店におろしたりする作業の方が大変でした。
また、精神科看護師だったころは、医療っぽいことよりも、患者さんと日常生活を共にしたり、生活上のアドバイスをすることの方が多かったです。
それも看護師の仕事、といえばそうなんですけども。
中には「こんなことするために看護師になったんじゃないのに…」と嘆く先輩もいました。
でもぼくにとっては、
看護師の給料をもらいながらも、看護師っぽいことをあまりしないで済むという面で、大変恵まれた仕事でした。
このように、実際に行う仕事は職場によってちがうことが多いので、職種で「これをやりたい」と決めることには、そこまでの意味がないといえます。
それよりも、次の項でお話しする、
「どんな人と」「どんなやり方で」仕事をするか?の方が重要になるのです。
重要なのは「どんな人と」「どんなやり方で」仕事をするか
HSPの仕事選びには「何をするか」よりも
「どんな人と」「どんなやり方で」仕事をするかが大切です。
「どんな人と仕事をするか」が重要な理由は、
自分と合わない人と一緒に仕事をすることを避けたいからです。
たとえばHSPが苦手とするようなこういう人
- 気分の上下が激しい人
- それを態度に出す人
- せかしてくる人
- 仕事を押し付けてくる人
- 香水がきつい人
- いない人の悪口ばかり言う人
などなど、HSP独自の苦手なタイプの人がいると思いますが、
そのような人がいる職場は、避けたいということです。
「どんなやり方で仕事をするか」が重要な理由は、
HSPの仕事満足度は、上司や同僚の雰囲気や人間性に大きく左右されるからです。
例えば、
自分の持ち場で一人黙々と作業をする仕事なのか、
常に数人のチームで協力して作業を進める仕事なのか、
といったような、仕事によって進め方に違いがあります。
基本的に、HSPはチームでの作業は苦手です。
よって、何の仕事をするかよりも、どんなやり方で仕事を進めるか?
ということが重要になります。
できるかぎり、
気の合う少数の仲間で作業をする、もしくは一人で黙々と作業する職場を優先して選びたいところです。
では、次の項からHSPの仕事選びにおける、具体的なステップをお話していきます。
HSPの仕事選び 3ステップ
HSPの仕事探し。まずはこの3ステップからです。
- やらない方が良いことを除外する
- どうしてもやりたくないことを書きだす
- 場所・待遇で候補をしぼる
まずは消去法で絞り、残ったものから選びます。
当たり前のことに思えますが、曖昧にすると大きな失敗につながります。
それでは順番にお話していきます。
HSPがやらない方がいい仕事を除外する
これは繊細なHSPさんに共通することですが、
たとえばセールス。
とくに訪問販売や電話でのセールス。
これはやめたほうがいいでしょう。
訪問販売なんてのは論外ですし、
電話で何かを売ったり、店舗に来たお客さんに何か商品を勧めるような仕事もやめたほうがいいでしょう。
なぜかというと、
どれだけ売れて成績が良くなったとしても、HSPの人は必ず心のどこかで罪悪感のようなものを感じてしまうからです。
「本当に、こんなもの売っていいのかな…」
「売りつけられて迷惑だろうなぁ…」
「けど仕事だし、ノルマもあるし…」
こんな風に、ひたすら葛藤の日々を送ることになります。
やがて、
ストレスで心を病んでしまうか、身体症状として現れるかのどちらかとなり、心身共にダウンしてしまいます。
苦しくて売れない。
売れなくて苦しい。
売れても苦しい。
ノルマなんかあった日には、もはや地獄への片道切符。
とりあえず、ノルマがなくても営業・セールス系は仕事の候補から外しておくのが無難でしょう。
次は、どうしてもやりたくない仕事についてです。
どうしてもやりたくない仕事を2つの要素で考える
「やりたくない仕事」には2つの要素があります。
- やりたくない「仕事」
- 行きたくない「職場」
①やりたくない「仕事」は「どんな仕事はやりたくないか」を考えます。
たとえば
- 接客
- 運転
- 肉体労働
- 臭いがきつい仕事
- チームでやる仕事
などなど。
人により、嫌だなと思うことは様々だと思いますが、
とりあえず「これは避けたい」と思うものを書き出してみましょう。
②行きたくない「職場」は「こんな職場は嫌だなぁ」を考えます。
たとえば
- 昼休みに一人になれない
- 仕事が遅れるとせかされる
- 毎日誰かが怒鳴られている
- サービス残業をするのが普通
- 機嫌の悪さを態度に出す人がいる
などなど。
同じHSPでも、何を嫌だと感じるかは
人それぞれでもありますが、同僚や上司、職場環境に対して
「これは本当にいやだ…」ということがあると思います。
音、光、臭いだったり。
それとなく伝わってくる人の怒り、悲しみだったり。
これまでの職場を思い出して、
こちらも紙に書き出して整理してみることをオススメします。
こんな仕事や職場は避けたい。
これがある程度ハッキリしたら、
次は待遇や場所について考えます。
待遇とは時間そのもの
給料をいったん置いておくと、まっ先にみるべきは待遇。
ここでいう待遇とは「時間」そのものです。
たとえば、
- 昼休みもダラダラ仕事をしている人がいる。
- 退勤時刻になっても誰も帰らず残業している。
- みんな当然のようにサービス残業している。
こういった職場は、休憩や残業の管理がされておらず、
HSPにとっては避けたい職場です。
HSPにとって、時間の管理がキチンとされている職場かどうかは非常に重要です。
なぜかというと、HSPには心の疲労を癒すための「一人時間」が必要だからです。
どんなに楽しい仕事でも、良い職場でも、HSPであれば一人になる時間は必ず確保したいところです。
逆に言うと、多少負担の大きい職場でも、昼休みは一人になれて、退勤時刻にはみんな飛ぶように帰る職場であれば、
あとはプライベートでしっかり休息を取れれば、どうにかやっていけたりもします。
しかしながら、時間をきちんと管理しているようなホワイトな職場には、なかなか出会えないのも現実です。
そこで、最終的には「どこまで妥協できるか」を考えることになります。
ただ、その時も「一人になる時間」「残業がない」といった要素は重視したほうが良いでしょう。
さて次は場所、これも重要です。
会社の場所も時間そのもの
HSPの人にとって、職場の「場所」は非常に重要です。
基本的には、通勤時間が1時間を超えない範囲が良いでしょう。
その理由は単純に「通勤だけでヘトヘトに疲れる」からです。
ぼくもかつては毎日、
徒歩10分・バス・電車・バス・徒歩10分
という通勤をしていました。
バスが時間通りに来ることはなく、
いつも少し早めにいってバスを待ちました。
そのバス停の前を、自転車がビュンビュン通るもので、
ぶつかられやしないかと朝からヒヤヒヤ。
ようやく駅につき、
電車に乗ると、目の前には、
同じく朝からヘトヘトの人たち。
その辛い感じが自分の中に入り込んできて、自分もさらにヘトヘトに。
イヤホンから音が漏れてる人がいると、すわってた席を立ってでも車両を変えることも。
で、そのあと。
職場近くまで向かうバスに乗るのですが、
常に運転席近くで立ってました。
空席を確認するためにバスの後部をみると、座っている同僚や上司と目が合ったりする可能性があり気まずいからです。
朝からこんなんだったもんで、
正直、朝の通勤だけでもう
一日の仕事終わった・・・?
と感じるほどヘトヘトでした。
これはぼくのケースですが、
こんな風に、
仕事に行くまでに疲れては元も子もないので、
満員の電車やバスはとくに避けたいところです。
ぎゅうぎゅうに狭く苦しいだけで、
本を読むことも、音楽を聴くこともできず、景色を見ることも、考え事をする余裕すらありません。
何の生産性もない時間に、体力と精神力をムダに削られてしまいます。
時間当たりの生産性を上げることは、HSPの休息時間を確保することにもつながるため、重要です。
個人的に、理想的な通勤時間は
- 自転車で10~15分くらい
- 晴れたら自転車通勤
- 雨天時はバス1本で通えるくらいの距離
このくらいがよいと思います。
徒歩20分くらいも、通勤と運動を兼ねられるのでオススメです。
一心不乱に散歩することは、ストレス解消にも一定の効果があると言われていますので、一石三鳥ですね。
反対に、職場から歩いて5分なんていう近距離に住んていると、人が足りない時などに出勤を頼まれたりする可能性も。
また、飲み会の帰りなどに、ちゃっかり泊まりにこようとしたり、別荘みたいに利用しようとする同僚が現れる可能性も。
ただでさえ、HSP気質で断りにくいのに、相手が上司だったりすると、簡単には断れません。
そのため、自宅から職場は、ある程度の距離がある方がのぞましいです。
どちらにせよ、場所についても最終的には「どこまで妥協できるか」になります。
- 電車一本で通える
- バスや電車の座席に毎日座れる、または空いてる
などの条件が合っても、1時間以上は避けた方がよいでしょう。
仕事に適応するだけでも大変なのに、通勤でエネルギーを奪われては到底仕事も続きません。
また、朝起きて、仕事が始まるまでの時間…というだけでも、精神的に辛いものです。
その辛い時間を、満員電車などの辛い環境で、なおかつ長時間過ごすというのは、
苦痛以外の何物でもありません。
通勤時間は長くて1時間以内の範囲で職場を探しましょう。
以上が場所に対する視点です。
この記事のまとめ
ここまでをザックリまとめます。
- セールスや営業はやめたほうがいい
- やりたくない仕事・いやな職場を書きだして明確化
- HSPの心の回復には一人時間が必要
- 時間管理がきちんとした職場を選ぼう
- 通勤時間は短い方がいい。近すぎるとリスクになる
ここまでで、
やるべきでない仕事、やりたくない仕事がある程度絞れたかと思います。
あとは、通勤時間が1時間以内になる範囲で求人を探してみましょう。
ちょっと半端ですが、
長くなってしまいましたので、今回はいったんここまでにしておきます。
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