脳を鍛える、といえば脳トレ。
今回は、
脳トレで鍛えれば、
仕事も勉強も効率アップできるの…?
いろいろな能力をアップさせることはできるの…?
本当に意味あるの…?
といった点についてお話したいと思います。
また、能力向上のために、
「脳トレよりもやるべき4つの流れ」
こちらもご紹介しておりますので、
ぜひご覧ください。
脳トレで能力はアップしない
脳トレで能力をアップさせることはできるのか?
結論からいうと、
できない可能性が高いです。
以下にその理由として5つ、お話していきます。
理由① 脳トレで能力が向上したことを証明できていない
実はすでに、
脳トレの効果にまつわる論文が複数あり、各種メディアもそれについて解説してくれているようです。
しかしながら、
脳トレを行うことで、脳の各部位の血流量が増えることは事実であり、
実際に高齢者の処理能力が向上した、という報告もあります。
問題は、
それホントに脳トレで処理能力が向上したの?
という点であり、
脳トレで脳機能が向上すると言い切るための、決定打に欠けるということです。
まあそれでも、
全然意味がないのかといえばそうではなく、まだ研究の段階であるとみておくのが妥当でしょう。
脳トレで能力が向上することが証明されていない。
以上が理由①です。
理由② 脳トレをやりこんで成功者になった人はいない
脳トレをやって能力がアップするなら、
鍛えまくって圧倒的な成果を上げる人が出てきてもおかしくないはずです。
しかし、
ぼく自身そういった人は見たことも聞いたこともありません。
※もしいたら教えてください。
脳トレをやりこんで成功した人を見たことがない。
以上が理由②です。
理由③ 大企業の研修や義務教育にも脳トレは存在しない
脳トレで仕事の効率や処理能力がアップするのであれば、
すでに大企業が研修や社員の育成に取り入れて、成果を上げているはずです。
そして、そのような成果があるとわかれば、義務教育にも取り入れられるでしょう。
あるいは、
民間企業でこの脳トレ的なアプローチで能力開発を行い、
実際に成果を出す人間を量産する、なんてこともできるはずです。
しかし、
大企業の研修にはもちろんのこと、
義務教育にもそんなカリキュラムは存在しません。
以上が理由③です。
理由④ ぼく自身が脳トレをやっても要領悪いままだった
これは声を大にして言いたいんですが、
ぼくは20代のころ、
自分の要領の悪さをどうにかしようと、
ある有名な脳トレゲームに取り組んでいました。
ゲームを繰り返すうちに、
脳内年齢はどんどん改善され、
30代だった脳内年齢が、
短期間でなんと、
18歳まで改善されました。
脳トレゲームの各種目の成績も大幅に向上し、
穴埋め計算や漢字の記憶も
かなり素早くこなせるようになりました。
で、実際の仕事はどうだったかというと、
まったく何の変化も実感できず。
要領の悪さで怒られる日々は変わりませんでした。
…あれ、
もしかして
脳内年齢18歳って、
「ぼくの」18歳のころに戻った、
ってだけ!?
そういうことなら、納得ですね…笑
脳トレもまったく効果のなかったほど
要領が悪かったシノッチ
どんな人生だったかのぞいてみたい方はこちらから見れます
以上が理由④です。
理由⑤ 脳トレに効果があるなら、この世に頭が悪くて困る人はいないはず
脳トレに限らずなんですが、
もしこのように、
単純に脳の「機能そのもの」を向上させる方法があるのだとしたら、
この世に、
頭が悪くて困ったり、要領悪くて困ったりする人は、
いないはずなんです。
ぼくだってこんなにも人生で困らなかったはずなんですよ。
以上が理由⑤です。
「脳トレのための脳トレ」でしかない?
以上が、
脳トレには意味がない5つの理由です。
とはいえ、
単純な注意力、記憶力の維持、向上の効果は期待できそうです。
ただ、このような脳トレで、
一定以上の成果が出ていないということは、
人間の脳機能というものが、非常に複雑にできており、
一部の能力に多少テコ入れした程度では、ほとんど変化が期待できないともいえるでしょう。
つまり、
記憶力テストのための記憶力トレーニング。
脳トレのための脳トレに過ぎない、
ということです。
こう聞くと、
なぁんだ、脳トレなんて無意味じゃん
と思ってしまうかもですが、
必ずしもそうではありません。
ボディビルの筋トレに例えると…?
※ちょっと勢いで書いてしまいましたので、時間がない!という方は次の見出しまで飛ばしてね。
例えばの話なんですが、
ボディビルという競技は、
筋肉そのものの大きさ、美しさを競う競技であるため、
ボディビルダーの筋トレは、筋肉を大きくするための筋トレです。
つまり、筋トレのための筋トレといえます。
そして、もし筋トレによる筋力アップだけで、あらゆるスポーツで大きな成果を出せるのであれば、
ボディビルダーが全てのスポーツのトップを総ざらいしているはずです。
しかし実際にはそうではないですよね。
じゃあ、スポーツに筋トレは意味がないのか?
といえば、それもまた違います。
筋トレでつけた筋肉、筋力は、
各種スポーツの動きでスムーズに使用できるように、
調整していかねばなりません。
これは筋肉の使い方の問題です。
そして、
ボディビルでは、各筋肉に「力を込める」ことにより、
刺激を与え筋肉を大きくしていきます。
しかし他のスポーツでは、各筋肉の「力を抜く」ことに主眼をおきます。
チカラを発揮する筋肉、力を抜く筋肉。
これらがうまく連動して働かなければ、良い成績を残すことはできません。
力を抜くというのは、力を込める以上に
非常に難易度が高い技術です。
それならと、
ボディビルダーの人がこの「力を抜く」という動きを訓練させてみても、
当然、習得に時間がかかりますし、
これまでのような筋トレができなくなるので、
筋肉が小さく、筋力も弱くなっていまいます。
結局、どっちつかずになってしまうということです。
なので、
アスリートはこの筋力アップと競技への応用を同時並行で行います。
競技に使わない筋肉を鍛えてもあまり意味がない。
というよりは、
競技にあまり関係のない筋肉や動きを鍛える時間が、
そもそもないのです。
筋トレのみを行って身体をつくって、それから競技の練習にシフトしても、
極端にいえば、競技者としての全盛期に間に合わないということです。
つまり、脳トレだけやってもダメ?
脳トレのための脳トレをいくらがんばっても、
それを仕事の効率や、勉強の成績アップに活かすためには、
それぞれの場面に応用する訓練が別途で必要になるのです。
そして、そうこうしているうちに、
何年、何十年と時が経ってしまうのです。
あなたの人生がすでに、
お金にも時間にも困っておらず、
単純な興味本位や、自己実現の1つとして
脳トレをやっていきたい!
というのであれば、
それはもちろんその人の自由だと思います。
しかし、
ここまで読んでくれているあなたは、
仕事や勉強の効率をあげたかったり、
人間関係をもっとうまくやりたかったり、
脳トレで能力をアップさせることにより、
人生で今よりより成果を出したい。
目的を達成したい。
そう思っているのではないでしょうか。
であれば、最初から
あなたの達成したい目的に沿った脳の使い方を訓練していくほうが、
圧倒的に効率が良いといえるのです。
暗算が速くなったり、パズルがちょっとできるようになったところで、
人生を変えるようなインパクトはないのです。
脳トレに割く時間がもったいない
子供が初めての自転車に乗るために、
まず平均台に乗って平衡感覚を鍛えて…
それから補助輪付きの自転車に乗って…
というように、確実に習得していく手もあります。
しかし、どれだけ平衡感覚を鍛えたところで、
自転者にすぐ乗れるわけではない。
つまり、自転車そのものの練習が必ず必要というわけです。
また、スノーボードなどでも同じです。
たとえバランスボールの上でスクワットをすることができても、
初めてのスノボ初日では、
木の葉滑り(ブレーキを掛けながらずるずる滑る)しかできなかったりします。
とにもかくにも、
脳の機能であれ、筋力であれ、
ある程度のレベルであったとしても、
競技や実生活で活かすためには、その競技の練習や、場面に即した訓練が必要です。
ですので、脳トレそのものに時間を割くことは、非常にもったいないということがいえます。
脳トレするより効果大?やってみてほしい4つの流れ
脳トレにより、記憶力や処理能力は多少アップする可能性はあります。
しかし、
それだけでは、実生活で何か成果を出すほどまでには至らない。
では、脳トレ以外に能力をアップさせる方法はあるのかというと…?
あります。
今回は、誰にでも今日からできて、
なおかつシンプルな方法をご紹介いたします。
一見ありきたりの内容ですが、
- 要領の悪さで20年以上悩み続けたぼくが実践し
- 実際に目に見えて効果があり
- 今でも日々、続けている方法ですので
ぜひ試しに実践していただければと思います。
その流れは以下の4つです。
- 本を読む。
- 読んだ内容を人に伝える前提で読む。
- 読んだ内容を3分の音声にまとめてみる。
- もしくは3分で人に伝える。
順番にご説明いたします。
①本を読む
本を読む…そのとき、
読む本は、
- 仕事の能力をアップさせたいのであれば、自分の仕事に関連の深い本
- 目標を達成したいのであれば、そのために必要なスキルを学べる本
を選んでください。
基本的になんでもよいのですが、実生活にムダなく役立つ能力を鍛える、という意味でも、
仕事関連や、自分の目標にあったものを選びましょう。
人間関係に悩んでいるのに、料理の本を開いたところで、
解決には遠回りになってしまいます。
読む本を選んだら、次のステップへいきましょう。
②読んだ内容を人に伝えるつもりで読む
これはもう本当に大切です。
大事な部分をまとめて、ダイジェストにして人に伝える前提で読んでください。
人に伝える前提で読むことにより、
脳がその内容を「これは重要だ」と判断し、情報の吸収力が高まります。
このステップにより、
インプット能力の向上が期待できます。
③読んだ内容を3分の音声にまとめてみる
これも大切です。
読み終わったら、スマホの音声レコーダーなどに向けて、
ダイジェストにまとめてしゃべってみてください。
時間は3分程度がよいでしょう。
そしてそれを、自分で聴いてみましょう。
分かりやすく話せているでしょうか。
普段からこういう話し方に慣れていない人は、
自分の話を聞いて、
「え?なにこれ意味わかんない…笑」
と思うはずです。
このステップでは、
アウトプット能力の向上が期待できます。
④もしくは3分で人に伝える
身近に誰か、
聞いてくれる家族や恋人がいたら、
実際に聞いてもらってみてください。
その時に、
分からないことを突っ込んでもらったり、感想を言ってもらいましょう。
できれば、率直な感想を言ってくれるような相手がいいですね。
以上、
脳トレするよりもやって欲しい4つの流れでした、
え…それだけ?
そうです。
ちなみにこれは、
本を読むときだけではなく、
人から話を聞くときでも良いです。
仕事で手順を教わったりするときも、
初めて教わるときから、自分よりあとに入ってくる新人に教えるつもりで教わりましょう。
覚え方がかなり違ってきます。
どれだけリアルに「教えるつもり」になれるかがカギです。
分かりやすく教える、伝えるとはどういうことなのか。
それを実感し、訓練するために、
3分にまとめて話す練習をします。
ちなみに、こちらの記事でも能力アップについて触れていますので、
ぜひご覧ください。
この訓練により、インプットとアウトプットを向上させることで、
同じ一日を生きていても、吸収できる情報量が大幅に増えます。
そして、
他人に分かりやすく伝えるスキルも身に付きます。
そのように、効率よく、誤解なく、聞き、読み、
同様に、相手に話し、伝える。
それを、
本や人から聞く話などから、必要な情報を得て鍛えていくことで、
- 必要な情報の収集
- インプット向上
- アウトプット向上
これらをいっぺんに同時進行できるため、成長に必要な時間を大幅に節約できるということです。
まとめ
現在のところ、脳トレによって人生を変えることは不可能に近いです。
人生でつまづいたり、
何か解決したい問題があるときは、
まずは
その問題の解決につながるスキルを得られる本を読んだり、情報収集しましょうということです。
そしてそのとき、
教えるつもりで読み、聞きましょう。
というわけで、
あなたのインプット、アウトプットが格段にレベルアップしますので、
ぜひ実践してみてください。
それでは(*^^*)
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