株で大損をぶっこき、
彼女にも愛想をつかされ、
金ナシ
職ナシ
彼女ナシ
根性もナシ
要領の良さもナシ!
これほどナイナイづくしにも関わらず、
しばらくはネットで「復縁」とか調べまくる毎日…笑
結局、
夢も希望もナシ
というオマケがついたところで、ボケ―とテレビを観ていたぼくは
テレビで特集されていた「高齢化社会」をみて
「高齢者といえば、介護だ!」
と、介護を志すことにしたのです。
しかし当時、ぼくは知らない人とサシで話すことが
超絶苦手
そしてこの時は、
介護ってーと、
車イスを押しながら、さくら並木の下をにこやかに…
てな感じのイメージがありまして
「いや、それはやっぱシンドイわ…」
と、何度も考えなおしました。
当時のぼくが、
さくら並木の下でそんなことをしても
シノッチ「今日はいい天気ですね~」
高齢者「そうだね~」
シノッチ「…」
ハイ終了っ!
なんてことになるに決まってる!
そこで、ぼくが選んだのは…
選んだのは訪問入浴の仕事
訪問入浴ってのは、かんたんに説明すると
寝たきりの状態など、
身体が不自由で風呂に入れない高齢者のお宅に、
- 組み立て式の風呂を持参し
- 車に搭載されている湯沸かし器や自宅のお湯を使い
- 介護ベッドのすぐ横に簡易的な風呂場をつくり
- スタッフ3人で介助しながら風呂に入ってもらう
という、
誰が考えたかは知らないけど
超ナイスな仕組みです。
(仕組みは、ですけど…)
基本的にスタッフは男性1名、女性2名(うち1名は看護師)で訪問するのですが
男性スタッフは半分に畳んだ風呂を頭に乗せ、片手で保持。
そして、もう片方の手にも金属製の重たい荷物を持ち。
さらにそのまま数100m歩いて運んだり。
時には集合住宅の狭い階段を5階まで上ったり、
150段もある階段を上ったり。
雨が降ろうと雪が降ろうと
まさに、たとえ火の中水の中。
エレベーターのない集合住宅や、車が入っていけないような奥地にあるお宅への訪問は、
超絶シンドかったです…。
が、しかし。
体力的にもかなりシンドかったですが、
最もきつかったのは、そこではなかったのです。
ここでもやはり…要領の悪さを存分に発揮!
何がきつかったって、
3人で1組のチームで仕事をする
という点でした。
なぜそれがきつかったか?
というと、例えば
現場でミスをしたり、要領の悪いことをした時、
無言でシラーっとされるあの
冷た~い空気…
もう、思い出すだけで
ギャーやめてー!!
シノッチのライフはゼロよ!!
と、叫び出したい気持ちです。
具体的に言うと
お客さんのお宅に向かう運転中、道を間違えれば
「シラー…」と冷たい空気になるし、
(毎日同じ道を通るわけでもないですし)
予定している時間通りに進まなければ、男性スタッフの管理責任とされました。
(とにかく責任を押し付けられます)
さらには、
要領の悪いぼくは、常に他のデキる男性スタッフと比べられる日々。
それでも、
お客さんに喜んでもらえたり、
いわゆる「やりがい」みたいなものを自分なりに感じてはいました。
そう、たまたま、
たまたま「アレ」を目にするまでは…
(ベタすぎる?)
同じ職場の求人広告…?看護師の時給に目が飛び出た夏の日の午後
その日はたまたま、求人広告を見ていたんですね。
そしたら、
当時のその勤務先の看護師募集の求人があって。
そこには
訪問入浴 看護師
時給1800円~
と書いてありました。
そのあと周囲の看護師にこっそり聞くと、
実際にはなんと2000円以上という人が多く。
ぼくの時給は当時1100円でしたが、
(正社員ではなく、常勤職員という待遇でした)
自分としては、全然悪くないと思っていました。
でも、
看護師は2倍も多くもらってるんだ…
見た目にはそんな仕事してるようにも見えないのに。
(実際にはそれなりに責任とか、まぁありますが)
自分は、あれほど必死になって重労働をこなしているのに、
訪問入浴の看護師は、大して看護師っぽいこともしていないのに
なのに、常に好待遇で扱われている。
なんでやねん!
当時は正直、そう思っていました。
しかしそもそも、
すすんで自ら訪問入浴を仕事にしようという看護師は非常に少ないため、
訪問入浴における看護師の存在は貴重だったのです。
クソぅ!
自分も看護師になっておけば良かった…
と下唇をグギー!と噛みしめた時。
「!!(電球のマーク的な)」
我ながらとんでもないことを
思いついたんです。
自分もなればいいんじゃん?
「あ、もしかして。自分も看護師なったらいいんじゃん?」
これがまた、のちに自分の人生を変えるヒラメキでした。
少し調べてみると
じつは看護師は、地区や働く予定の病院などから様々な奨学金制度を利用できることもあり
社会人から看護学校へ入学する人も増えているそうでした。
「マジでこれだわ、絶対これだわ!」
なんで今まで気づかなかったんだろう。
要領の悪い自分は、まともに競争社会に出るより、手に職をつけて安定を目指すべきだった。
「大正義、安定!」
手に職→安定→仕事のでき関係ない→要領悪くてもOK!
ついに見つけた。
自分の行くべき道を、と。
この時は、心からそう思っていたんです。111
この時は…笑
【第6章】へ続きます↓
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